内田百間 -- 冥土 内田百間集成(3)


5年ぶりくらいに掘り返した一冊。
読み終わった後、頭の中がふわふわして物語の中から抜け切れないようなところ、町田康さんの読後感とよく似ているなあ、といまさら思った。

百間先生の文章がとてもすき。 この 冥土 に代表される作品の空気感、阿房列車 などで表れる軽快さ、そして ノラや などの随筆もどれもすばらしい。
風景が見える文章、情景を思い描きたくなる文章だと思う。